酒造好適米・心白米・酒米
昔から心白(中心部の白色不透明な部分)のある大粒の米が酒造りに好まれてきた。このような心白のある大粒種の米を酒造好適米、または心白米と称し、主食用うるち米である一般米と区別している。
酒造好適米は、醸造用玄米として農産物検査法の公示による農産物規格規定に品種名が掲載されており、都道府県別に産出される品種が規定されている。
主な品種としては、山田錦、五百万石、雄町、美山錦などがある。近年では、全国の銘醸地で固有の酒米品種を開発して育成して醸造に用いている。さらに、各品種には栽培地の気候や土壌など最適な栽培環境があり、たとえ同じ品種であっても産地によって品質に違いが生じる。
また酒米とは、酒造りに供する米を意味し、酒造好適米も一般米も共に“酒米”として使用されるが、歴史的に酒造りに適した米として酒造好適米が使われてきた関係で、“酒米”と称される米は通常、酒造好適米のことを指すことが多い。