貯蔵・囲い
- 【English】
- Storage (maturation)
清酒をタンクや容器に入れて一定期間置くことを「貯蔵」「囲い」という。「しぼりたて」や「生酒」などの商品を除き、たいていの場合清酒は火入して貯蔵し、一定期間熟成させた後に商品として調製し出荷される。貯蔵の間に熟成が進行することで酒の旨みや深みが増す。
貯蔵期間中の熟成には外部的要因(熱、酸素など)と内部的要因(含有化合物の反応など)が関係しており、貯蔵環境によって酒質が大きく変化する。熟成に伴い色や香りの変化が生じるが、同じ成分であっても「熟成香」と「老ね香」に評価が分かれることがあり、酒質に応じた熟度管理が求められる。
生酒の場合は微生物や酵素の作用が完全に止まっていないため、酒質や管理の仕方によっては変化が早く劣化も起こりやすい。そのため生酒については冷蔵室あるいは冷凍室で貯蔵する蔵もある。
火入貯蔵するために使われる容器を囲い桶といい、火入順に番号を付して後々の管理に便利なようにするが、この番号を囲い番号という。生酒のまま貯蔵する場合を生囲いという。