蛋白混濁

【English】
Protein turbidity (cloudiness)

蛋白混濁は清酒の白濁現象の一つである。外観は火落菌による混濁と似ているが白濁の程度は低く、その清酒を加温すれば消失し、冷却すれば再び析出する点が火落菌による場合と異なる。細菌性のものではなく、清酒中に存在する酵素蛋白が析出するものである。

生酒ろ過により清澄なものに仕上げても、火入れをし冷却すると程度の差はあっても蛋白混濁を生じ、特にひどいものは沈殿物を生じる。酒質に影響はないが、商品価値はなくなる。

蛋白混濁を防止するため、一般には清酒をおり下げして白濁母物質を沈降させ、上澄清酒をろ過して商品化している。

混濁物質の成分としては、糖類(ガラクトース、マンノース)約30%、粗蛋白質60%、他に金属塩、フェノール性物質が少量検出されている。