着色物質

【English】
Colouring agent

清酒の着色物質は次の物質に大別される。

  1. フラビン類
    ビタミンB2として知られるリボフラビンが大部分を占める。新酒のうちはフラビンの割合が高く、やや青味がついた淡黄色を呈する。
  2. メラニン系色素
    糖とアミノ酸の重合(アミノ・カルボニル反応)によって生成されるメラノイジンによる。清酒中に含まれる糖やアミノ酸の濃度が高いほど、貯蔵温度、期間、瓶詰製品の日光照射などにより反応が促進され茶褐色を呈する。
  3. フェリクリシン
    麹菌が生産する環状ペプチドのデフェリフェリクリシンと、清酒中に含まれるイオンとのキレート反応によりフェリクリシンが生成され赤褐色を呈する。

これらの着色物質の大半は原料である米麹・水に由来するもので、醸造経過、貯蔵状態により増えたり減ったりして最終的に清酒の色沢になる。