α-アミラーゼ

【English】
Alpha-amylase, α-amylase

澱粉のα-1,4-グルコシド結合を分解するエンド型酵素のことである。液化(型)アミラーゼ・澱粉液化酵素・糊精化酵素(デキストリン化酵素)と同じ。

糸状菌、細菌をはじめ、高等動植物にも広く存在している酵素で、α-1,4-グルコシド結合をランダムに分解するが、α-1,6-グルコシド結合は分解しない。

分解が進むと、基質である澱粉溶液の粘度は急速に低下しヨウ素澱粉反応における呈色は、青→紫→赤→褐色と変化していく。

澱粉の分解限度は通常50%以下であり、最終的な分解生成物はマルトース、デキストリンと少量のグルコースである。

生成した還元糖は光学的にα-D型であるので、α-アミラーゼと呼ばれる。

本酵素の測定にはヨウ素澱粉反応における呈色の変化が利用される。すなわち、紫に対応する吸光度の経時変化を比色により測定する方法で行う。

清酒醸造用ののα-アミラーゼ力価は、通常Wohlge-much単位で1,000~2,000/gであるが、吟醸麹の場合は400~800/g程度である。