吟醸酒・大吟醸酒・純米吟醸酒・純米大吟醸酒
吟醸酒は精米歩合が60%以下の白米を原料として使用し、吟醸造りと呼ばれる低温長期発酵で造られた清酒で、特定名称酒の一つである。
吟醸酒は、すっきりとしたなめらかな味わいと、吟醸香と呼ばれる果物のような華やかな香りが特徴である。一般に冷やして飲むか、低めの常温で飲むのが適している。
吟醸酒の味や香りの特徴は、吟醸造りによって引き出されるが、最近は酵母の品種改良が進み、特定の香気成分を多く生産する酵母も開発されている。たとえばリンゴ様の香りのカプロン酸エチルやバナナ様の香りの酢酸イソアミルを高生産する酵母などである。
吟醸酒の中で、精米歩合が50%以下の白米を原料に使用したものを大吟醸酒と呼ぶ。最近では精米歩合35~40%の大吟醸酒も増えており、中には10%未満と極端に低いものまである。
吟醸酒には、米・米麹・醸造アルコールを原材料とした本醸造タイプ(吟醸酒、大吟醸酒)と、米・米麹のみの純米酒タイプ(純米吟醸酒、純米大吟醸酒)がある。醸造アルコールを添加する本醸造酒タイプは、純米酒タイプよりもすっきりした味わいになる。