製麹機・自動製麹
麹蓋法による従来の製麹法は多大な労力と熟練を要したので、1960年頃より麹製造の省力化、機械化が進められ、多くの種類の製麹機が実用化された。製麹機の基本的な原理は、適当な温湿度に調整した空気を麹米層に送り込み、製麹中に発生する熱を外に取出すことにより温湿度を制御するものである。通風の温度調整は温水シャワー中を通過させることにより行う方式が多い。
製麹機を通風方法から分類すると次の4つに大別される。
①内部通風式 堆積した麹中に温湿度を調節した空気を貫流する方式。
②表面通風式 麹層の表面に風を送り品温を調整するもので、薄層多段通風方式をとる。
③回転ドラム式 横型円筒状ドラムを回転し、麹を撹拌しながらドラムの一端より温湿調整空気を送り込むもの。
④無通風式 通風せずに麹層の上面と下面からほぼ均等に水蒸気を放出させ、その蒸発熱で品温をコントロールする。