仕込タンク・仕込桶・発酵タンク・醪タンク
醪の仕込みに使用する容器を仕込タンク・仕込桶・発酵タンク・醪タンクなどという。タンクの形状は円筒型が主で、ほかに角型もある。またタンク上部が開放型のものと、マンホールのついた密閉型のものがある。
木桶が使用された時代には、大桶(おおおけ)または親桶(おやおけ)などと呼ばれ容量は4~6klであったが、現在ではホーロー、グラスライニング、ステンレススチールなど鋼鉄製タンクに変わり、その大きさも次第に大型化している。10~90klが主流であるが、200kl以上のきわめて大型のタンクも使用されている。
醪の品温管理のために冷却装置が付属しているものも多い。冷却方式には、ジャケット式や内部冷却式、シャワー水冷式などがある。
ジャケット式は、金属製タンクの外壁の一部を二重構造とし、この間に冷却水を循環させるものである。
内部冷却式は、タンクの内部に冷却管や冷却用コイルを設け、内部から醪を冷す構造のものである。撹拌翼に冷水を送って、撹拌翼で冷却を行うタンクもある。
シャワー水冷式は、タンクの上部マンホール周囲に多数の小穴をあけた水管を設置し、シャワー状に放水して、タンクを外側から冷却する方式である。