純米酒
純米酒は、米および米麹と水だけを原料として造った酒で、特定名称酒(吟醸酒、純米酒、本醸造酒)の一つである。純米酒では醸造アルコールを添加しないため、アルコール添加した酒と比べて米のうま味が多くなりやすく、一般的に濃醇タイプで、酸度が高く、まろやかな風味をもっている酒が多い。
また、吟醸酒や本醸造酒といった他の特定名称酒と違って、現在は使用する白米の精米歩合は規定されていない。このため、純米酒ではいろいろな精米歩合の白米を原料として使用できるため、味わいに特徴のある純米酒がたくさんある。飲み方も味わいに合わせて、冷酒、常温、燗酒(温めて飲む)といろいろ選べる。
醸造アルコールを添加せず、米、米麹、水だけで製造した吟醸酒や大吟醸酒を、それぞれ純米吟醸酒、純米大吟醸酒と呼ぶ。また、純米酒の中で味や色が特に良好であり、使用した原料や製造方法によって、その良さを説明表示できる場合には、特別純米酒と呼ぶことができる。
欧米では、純米酒と純米酒以外で税制上の区分が異なり、純米酒の税率が純米酒以外より低い場合が多い。このため、欧米向けの製品は純米酒を主としている蔵もある。