酒造工
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- Sake brewer(s)
酒造に従事する労動者をいう。灘五郷では古くから寒造りがさかんに行われ、酒造りは冬に限られた仕事となったため、季節労働者が主体となり酒造りが行われてきた。季節労働者の大半は、農閑期、漁閑期ともなる晩秋から早春の頃にかけて家計の補助的収入を得るために一時的に賃労働者となり、その季節が終わると再び農業、漁業に復帰する。これを年単位で繰り返すのが一般的な形態である。
毎年同一地域の人達が集団で同一酒造場に就労し、杜氏(とうじ)と呼ばれる酒造工の長以下、様々な役職からなる職階制度により組織される。酒造りの最高責任者である杜氏は、杜氏補佐以下を総括し、原料処理から貯蔵、熟成まで酒造場内の管理全般に携わる。
その下に杜氏の補佐役となる杜氏補佐が実際の作業の指揮をとり、麹主任以下に作業内容を指示する。麹主任は麹製造の管理、酒母主任は酒母育成の管理を行い、杜氏、杜氏補佐、麹主任(または杜氏補佐、麹主任、酒母主任)を酒造工の三役と称している。その下に各工程の係、係員が配属され酒造りが行われる。