発酵室・仕込蔵・仕込室
- 【English】
- Fermentation room; mashing room
酒母、醪の醸造を行う蔵を仕込蔵という。その構造は酒造りに適した室温に保たれることが必要であり、適度な換気、採光、用水、排水などの設備が要求される。またその広さは仕込の規模に適したタンクの大きさと1日あたりの仕込本数および醪日数とから算出できるが、通路、足場(高所で作業する時に用いる作業台)などの作業性を配慮して余裕のあるのが望ましい。なお仕込蔵は仕込期間が終了すると貯酒蔵として使用される場合も多い。
大型の工場では、醪を発酵させる部屋を発酵室または仕込室という。タンクの大きさと仕込本数によって部屋の大きさが決まるのは仕込蔵と同じである。なお、工場内に発酵室を設けている工場では、醪温度が上がりすぎないように空調設備を備えていることが多く、結露やカビ汚染防止のために除湿空調を行っている工場もある。
最近は、屋内に発酵室を設ける代わりに、屋外にジャケット式発酵タンクを設置する醸造工場も増えてきた。