酢酸エチル臭・酢エチ臭

【English】
Ethyl acetate smell

酢酸エチルとはエステル成分の一つであり、清酒において芳香を構成する香気成分として含まれている。清酒酵母により生成されるが、清酒中に過剰に含まれるとセメダインや除光液、接着剤様のにおいに感じられる。酢酸エチル臭は主に次のような原因から発生すると考えられる。

吟醸酒の場合は、活性炭の使用量が多いと香気成分のバランスが崩れ、酢酸エチル臭を感じやすくなる。また、吟醸用の高香気生産酵母には条件によって酢酸エチルを高生産する株がある。

が産膜酵母(液体培地上に皮膜を形成する野生酵母の一種)で汚染されていた場合に発生する。

③醪品温が低すぎたり、発酵管理が適切でない場合に酢酸エチルが多量に生成されることがある。

酢酸エチル臭は管理されていれば、不快臭でなく清酒の特徴香の一つである。