アルコール・アルコール分・アルコール度数
清酒中のアルコールは、エチルアルコールが主体であり、浮秤を用いて測定した測定値(容量%)をもってアルコール分(アルコール度)と表示している。すなわち15℃における原容量100mℓ中に含有するエチルアルコールの容量である。
清酒(原酒)中のアルコール分は、製造時の汲水量、アルコール収得率(酒化率)、添加アルコールのアルコール分と添加量によって異なり、アルコール分が高いもので純米酒では18度程度、アルコール添加酒では21度程度である。一般に市販されている清酒は15.0~15.9%のものが多いが、それより高いものも低いものも出廻っている。2006年の酒税法改正により、清酒は「アルコール分が22度未満のもの」と定義されたが、それ以前には25度を超えるような清酒も存在した。
清酒中に含有するアルコール類は、エチルアルコールの他にきわめてわずかではあるが、n-プロピルアルコール、イソブチルアルコール、活性アミルアルコール、イソアミルアルコール、2,3-ブチレングライコール、β-フェニルエチルアルコール、チロゾールなどがあり、高級アルコール、フーゼル油などと総称される。
なおメチルアルコールは、他酒類(ワインやブランデーなど)には微量存在するが、清酒にはほとんど存在しない。