原酒
原酒とは、清酒を上槽した後、加水調整をしていない清酒のことである。ただしアルコール分が1%未満の範囲内で加水調整をしたものは原酒の範疇にはいる。これが認められるのは、製品のアルコール分を微調整するためである。
通常、醸造アルコールを添加した場合も含め、原酒のアルコール分は18~21%程度である。一般の市販酒は原酒に加水を行い、アルコール分を15%前後にまで希釈して製品化するのが普通である。
原酒の特徴は酒本来の香りとコクにあり、一般的には濃醇で香味の強い酒質である。ほぼ醸造したままの味わいがあり、かつては酒蔵でしか飲むことができなかった。近年は、この点を特長として蔵出し原酒、無ろ過原酒などの市販品が市場に出回っている。原酒はアルコール分が高いので、冷酒や氷を浮かべて飲まれることも多い。