灘酒研究会(灘研)

【English】
The Society for Nada Sake Research (SNSR, “Nada-ken”)

灘酒研究会は灘五郷及び近隣の地区の酒造技術者の団体で、1917年3月に会員13名で、技術の向上と親睦を目的として発足した。日本では最初の民間の酒造技術者の団体と言って良い。会員数は180名を超える時期もあったが、現在は90名程度となっている。

研究活動は、水部会・米部会・醸造部会・酒質部会・管理部会・編集部会の6部会制を構成して幅広い活動を行い、2010年には「灘の生一本」の酒質を認定審査する特別研究グループの酒質審査委員会を発足させている。

刊行物としては編集部会が「灘酒研究会会報」を年1回発行し会員に配布している。1969年に灘の酒造技術を集大成した「灘酒」を、1988年に「灘酒」の改訂版として「続・灘酒」を発行し、会員のほか一般にも有料配布して酒造技術の向上に寄与している。

1972年に、消え去りつつある古い酒造技術を映像として記録した映画「灘酒・伝統の酒造り」を作成し、貴重な記録として保存している。

灘酒研究会が、日本酒用語・灘酒関連用語の辞典的書籍として出版した「灘の酒用語集(1979年出版)」および「改定灘の酒用語集(1997年出版)」は、全国の酒造技術者の間で活用されている。

なお、この灘の酒用語集WEB版は「改定灘の酒用語集(1997年出版)」を元に作られたものである。