男酒・女酒
男酒とは通常仕込水に硬水(マグネシウムイオンやカルシウムイオンなどミネラル分の多い水)を用い、発酵を強く進行させることによって比較的発酵日数の短い醪から醸成された、やや酸味の強い辛口酒のことである。
新酒の間は舌触りが荒々しく、しっかりとした押し味があることから、このような名で呼ばれている。しかし、このような酒は、貯蔵により丸みが出て飲みやすくなる。
一方、女酒といわれるものはミネラル分の少ない軟水を用い、穏やかに、かつ長期間発酵させた醪から醸成された、比較的酸の少ない甘口酒のことである。新酒の間はやさしい酒質で線も細く飲みやすいので、このように呼ばれる。
通常、灘の酒は男酒とされ、伏見の酒は女酒とされる。