精米
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- Rice polishing
米は、主食用にも、酒造用にも玄米をそのまま使わず外層の茶色い部分を削って白米にしてから使われるのが一般的である。
酒造用白米は主食用白米に比べ、はるかに高度に精米される。つまり玄米の外側をより多く除去する。胚芽(米の生育で芽になる部分)や米粒外層部には、蛋白質、脂肪、灰分(無機物)、ビタミンが多く、これらが麹菌や酵母の生育を急進させて酒質の調和をくずし、また精製酒の着色、雑味成分となり酒質を劣化させるからである。これら不良成分を取り去ることが精米の目的である。
通常、70%前後まで精米(玄米の外側30%部分を除去)すると、玄米と比べ蛋白質は約70%、脂肪は約5%、灰分は約20%になる。また、入荷時の玄米の水分は通常14~15%であるが、精米時間が長くなるにつれ水分が減少し、一般に70%白米では2~3%減少する。
上手に精米された白米は、胚芽、溝が完全にとれ、玄米からいずれの部分も同じ厚さに削られた白米で全体にその粒形が揃っている。溝の深い玄米の場合は、精米歩合によっては、溝を完全に除くことは不可能であるが、溝が残っていることはこの部分の外表部が残っていることであまり良くない。