製麹・製麹工程
- 【English】
- Kōji making; kōji- making process(es)
清酒用麹を製造することを製麹という。方法には在来法である麹蓋を使う蓋麹法、蓋麹法を拡大し省スペース・省労力化を図った箱麹法、箱を使わず全ての操作を床の上で行う床麹法、温度・湿度・繁殖状態を自動で調節する機械製麴法がある。
製麴の工程は、いずれの製麹法でも共通で以下のとおりである。
原料米→精米→浸漬→蒸米→放冷→①取込み(引込み)→②床揉み(種切り)→③切返し→④盛り→⑤仲仕事→⑥仕舞仕事→最高→⑦出麹→枯らし(出使い)→使用
①取込み・引込み
冷却した蒸米を床に運んで33℃~36℃の温度で積み上げる。
②床揉み
取込みから3~4時間後、蒸米を広げて種麹を散布する。作業後の温度は30℃前後。
③切返し
床揉み後12時間~16時間後、蒸米の温湿度を均一にするため堆積をほぐして混合する。
④盛り
切返し後、破精が点々と見える状態で麹蓋や麹箱に盛り分ける作業。
⑤仲仕事
盛り後、6~8時間経過して品温が34~36℃になったとき、麹をよく混ぜて水分の発散と酸素の補給を図る。
⑥仕舞仕事
仲仕事後5~7時間経過し、品温が37~40℃になった頃通気冷却し、広げる。
⑦出麹
麹の状貌、香り等を基準に製麴の完了を決め、室外の低温の場所で冷却し、麹菌の繁殖を止める。